ナラティヴ•セラピーを学ぶ

Narrative Kia Ora の「ナラティヴ・セラピーを学ぶ」は、ナラティヴ・セラピーの基礎を学ぶためのワークショップです。ナラティヴ・セラピーを初めて学ぶ方にも、ナラティヴ・セラピーにある程度取り組んできた方にも受講していただくことができます。

年間5回、それぞれの回のテーマにそって、「ナラティヴ・セラピー」「ナラティヴ・アプローチ」を学び合う場を作りたいと思います。

ナラティヴ・セラピーは、「誰も責めない」「問題が問題であり、人が問題ではない」という信念のもと実践されるアプローチです。 また、ナラティヴ・セラピーは、個人を支援する1対1の支援をはじめ、2人以上のグループにも応用できるアプローチでもあります。

ニュージーランドのナラティヴ・セラピストであるドナルド・マクミナミン氏は「カウンセラー」の領域を「個人に対する対人支援者」という立場から「グループを支援するファシリテーター」という立場も含めて「カウンセラー(セラピスト)」と呼んでいます。

Narrative Kia Oraでは、「ナラティヴ・セラピー」の「誰も責めない」「問題が問題であり、人が問題ではない」というアプローチを学ぶことで、私たちが生きていく中に活かすことができればと願い、このワークショップを開催します。

【申し込みについて】2024/1/1から募集開始します。
申し込みは、Peatixのみで受付いたします。
Narrative Kia Ora Peatixページ
https://narrativekiaora.peatix.com
*支払いはクレジットカード決済のみとなります。

*キャンセル規定につきましては、当サイトのキャンセル規定をご覧ください。

【2024年度日程】2024/1/1から募集開始します。
第6回 初めて学ぶナラティヴ・セラピー
日時:2024/5/26(日)09:30-17:30
講師:国重浩一さん(ナラティヴ実践協働研究センター、臨床心理士、NZカウンセラー協会員、ワイカト大学カウンセリング大学院卒)
ナラティヴ・セラピーは、相手の問題や課題をアセスメントし、その改善を目標とするようなアプローチではなく、会話という言葉のやりとりによって、新たな気づき、意味づけ、理解などが生じるように取り組むアプローチです。つまり、カウンセリングの鍵は、会話そのものとなります。このワークショップでは、ナラティヴ・セラピーに触れたことがない方や、対人援助の職に就いていない方に話すつもりで、ナラティヴ・セラピーの会話の特徴について説明していきます。ナラティヴ・セラピーに興味のある方はどなたでも参加できます。

第7回 デモセッション
日時:2024/6/23(日)09:30-17:30
講師:国重浩一さん(ナラティヴ実践協働研究センター、臨床心理士、NZカウンセラー協会員、ワイカト大学カウンセリング大学院卒)
カウンセリングは理屈から学ぶだけでなく、実際のカウンセリングの会話を見ることも大切になります。このワークショップでは、参加者からクライアント役になっていただける人を募り、午前と午後に1セッションずつ、カウンセリングのデモセッションを行い、その会話をめぐって検討していきます。もし有志が見つからない場合には、国重浩一が過去にしたカウンセリングの逐語録を利用して、カウンセリングの会話について検討します。

第8回 OW&R (アウトサイダーウィットネス&リフレクティング)チーム
日時:2024/7/20(土)-21(日) 各日09:00-17:30
講師:国重浩一さん(ナラティヴ実践協働研究センター、臨床心理士、NZカウンセラー協会員、ワイカト大学カウンセリング大学院卒)
家族療法に取り組んでいたノルウェーのトム・アンデルセンらは、リフレクティング・チーム(Reflecting Team)というアプローチを開発しました。この手法は、1対1のカウンセリング手法を超えて、グループで取り組むことへの可能性を開いてくれました。このアイデアを借りて、ナラティヴ・セラピーのマイケル・ホワイトは、アウトサイダー・ウィットネス・チーム(Outsider Witness Team)という取り組みを提唱しました。このふたつは相反するものではなく、お互いに補完できるものであるという考えから、ナラティヴ実践協働研究センターでは両方を取り入れた取り組みを「OW&Rチーム」と名付けて実践しています。この2日間で、理論的な側面だけでなく、ワークを通じて、OW&Rチームについて一緒に検討していきます。

第9回 子どもたちとのナラティヴ・セラピー
日時:2024/10/6(日)09:30-17:30
講師:国重浩一さん(ナラティヴ実践協働研究センター、臨床心理士、NZカウンセラー協会員、ワイカト大学カウンセリング大学院卒)
デイヴィッド・エプストンらは、子ども対するセラピーについて、『Playful Approaches to Serious Problems: Narrative Therapy With Children and Their Families(深刻な問題にこそプレイフル・アプローチ)』の中でさまざまに論じています。そこでは、親、教員、医療関係者が子どもの気持ちを解釈して、子どもを周縁化することがないように、子どもが自身のことを語れる枠組みを提案し、子どもが持っている特質や能力をしっかりと認証するような取り組みがあります。このワークショップでは、デイヴィッド・エプストンらの取り組みを参照しながら、問題に悩まされている子どもとどのように会話をすすめることができるのかについて検討していきます。

第10回 対人支援を支える「認証
日時:2024/12/8(日)09:30-17:30
講師:国重浩一さん(ナラティヴ実践協働研究センター、臨床心理士、NZカウンセラー協会員、ワイカト大学カウンセリング大学院卒)
ナラティヴ・セラピーを学んでいくと、「認証(Acknowledgement)」が大切であるということを理解できます。この認証は、ナラティヴ・セラピーのさまざまなことを語る延長上で述べられるだけで、ここだけを取り上げて語られることはあまりありません。このワークショップでは、ナラティヴ・セラピーだけでなく、人との関わりにおいて実に大切なことになる「認証」を取り上げて、人との会話の中で認証がいかに重要な役割を果たしているのか、そして認証をどのようにできるのかについて検討していきます。

※日本体験学習研究所(JIEL)の閉鎖に伴い、Narrative Kia Oraが「ナラティヴ・セラピーを学ぶ」講座を引き継ぎました。
(通算●回目の講座となります)